
「印鑑登録」「印鑑証明」とは何でしょうか?
印鑑証明は、自分自身を表す分身とも言えます。
役所に届け出る印鑑を「自分だけの印鑑」として登録することが、印鑑登録になります。
(また、印鑑登録された印鑑のことを実印と呼びます。)
そして、その登録した印鑑を証明する書類が印鑑証明になります。
では、早速「印鑑」を買ってくればいいのかというと、実はそう簡単なことではありません。
この「印鑑登録」に登録する印鑑は、どこにでも売っているような三文判やシャチハタでは、
役所に認められないことがほとんどなのです。
そもそも、印鑑登録を行った印鑑(実印)は、車や家を買うような多額の買い物で必要な印鑑です。
そのため、「どこにでも売っているようなもの」では、危険が大きすぎるのです。
まったく同じ印鑑が「どこででも」買えてしまうということは、
悪意のある人がわざわざ偽造して印鑑を作成しなくても、お店で買えば足りてしまうということです。
それは、知らない間に所有している土地が売買されることにだってつながりかねないのです。
こういったことから、三文判やシャチハタでの印鑑登録は認められていないのです。
そこで、通常は自分だけの印鑑を印鑑屋さんに行って作ってもらいます。
最近はインターネットでもオリジナルの印鑑を注文できます。
そうして、「自分だけの印鑑」を作成し、必要書類などを用意して役所に行き印鑑を登録して、
晴れて「印鑑登録」は終了となります。
「印鑑登録証明書」は、印鑑登録を終えた後、必要な書類を用意して役所に発行してもらいます。
企業の取引や個人の売買契約では、印鑑証明書の提出を頻繁に求められます。
それは決して法律によって義務づけられたことではありませんが、
信用力、それも「信頼できる第三者の信用力」を確認するために、商習慣として行われています。
印鑑を証明するという「印鑑証明」は、コストをかけずに、
取引において「信用」をお互いが確認することができるとても理にかなった商習慣と言えるかもしれません。